※御意見を掲示板に書きこんで下さると幸いです.
橋梁はデザインだけでは実際に作ることはできません.キーワードの第一番目である「安全な」橋であるキーワードが満たされて初めて,それ以下のキーワード,その一つであるデザインを考える余地が生まれてきます.わが国では高度経済成長期以前は経済性が最優先され,機能一点張りの土木構造物が多く建設されましたが,以降は土木構造物に関してもデザインを考える余地が生まれてきました.今後,この動きはさらに大きくなると考えられます.しかし,将来の技術者であるみなさんは,橋梁は,土木構造物は,広くは土木に限らない全ての構造物は,満たすべき機能を満たして初めて,デザインが介入する余地が生まれることを忘れないで下さい.
では,提案する新牛越橋の模型を作ってみよう.
土木構造物で非常に多く用いられる素材として,コンクリートと鋼があります.特に橋梁構造物では鋼が多く用いられています.橋梁で鋼は主に下部構として用いられていますが,その部材の厚みに着目すると1径間25mの牛越橋でも,わずかに3cm程度のはずです.このように薄い材料でも形状を工夫することにより非常に強度のある構造物が作成できます.牛越橋のような鋼橋はこのようにして軽く,強度のあるものになっています.ただの紙だと10cmの径間も渡せないと思いますが,工夫をしてコンセプトで示した径間を渡せる模型を作成しましょう.ここでも参考文献として「橋梁工学」や「鋼構造」などの教科書を眺めるとよいです.
ケント紙とグルーガンを支給します.これらで少なくとも橋梁の自重を支持できる模型を作成してください.最終的にはある程度の載荷ができれば,その様子をホームページで発表して本創造工学研修の課題は終了です.その際の載荷荷重は模型の出来を見ながら指定します.模型を支持する橋脚,橋脚を固定する地盤に相当するもの,斜張橋等を作成する場合は,使用するアンカレイジなどはこちらで作成しますが(もちろん,そこまで作ってくれても結構です.),タワーは作成してください.形状に関する指定は,ここでも牛越橋相当のプロポーション(橋長125m,2車線)のみです.
2001.12.3
池田皓甫,山田純子,神保雅弘
先週製作した1径間です.今日はあと2径間作ります.
どんどん作りましょう.
今回もカッターでケント紙を切断し,部材を切り出してゆきます.だんだん慣れてきました.
細かい補剛材はピンセットをつかって取りつけてゆきます.
このように補剛材をあらかじめ取り付けた部材を組み立ててゆきました.
ちょっと押さえてて!
うーん,付けにくい!
最後の仕上げです.
できた!!
床板を取りつけたらコーヒーのビンが余裕で載りました!
下から見上げたショットです.
補剛材が見えます.
地面に置いてみました.
時間があったら地形も作る予定でしたができませんでした.ごめんなさい.
で課題クリアの記念撮影です.
創造工学研修が楽しかったといってくれて何よりです.
山田真幸 2001.12.4